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2001年宇宙の旅 [宇宙旅行記?]

みなさん、あけましておめでとうございます。
さあ、今日は宇宙旅行の話題です。皆さんは宇宙旅行に行ったことはありますか? 私はありませんが、疑似体験をしたことならあります。
それは2001年のある日のことです。昔お世話になった先生から久しぶりに電話がありました。当時、その先生は大学の環境医学研究所で仕事をされており、とある実験をするために環境医学研究所とは無関係の医師が立ち会わないといけないので、その役を頼めないかとの話でした。その実験とは、パラボリックフライト(放物線飛行)を行って無重力状態を作り出し、そこで自律神経機能を調べるというもの。報酬は出ないとのことでしたが、無重力を体験したくて、もとい、お世話になった先生に恩返しをしたくて、喜んで引き受けました。
当日、小牧空港ターミナルの隣にある三菱重工に向かいました。駐車場に停まっているのは三菱車ばかりであり、トヨタ車で乗り付けた私は駐車しても怒られないか少し心配してしまいました。報酬はなしとのことでしたが、飛行機が墜落したときの保証金もなしとの説明を受け、2000円ほど払って保険に入っておくことにしました。他の搭乗者の健康状態をチェックし、私自身の健康チェックは環境医学研究所の医師にお願いし、JAXA(宇宙航空研究開発機構)のようなブルースーツに着替えて、いざ出発。
ダイヤモンドエアサービス社の小型飛行機に乗りこむと、正面には重力計があり、1.0Gと表示されていました。私の仕事はパラボリックフライトの度に被験者に「大丈夫ですか?」と声をかけるだけの簡単なもの。記念撮影用のカメラと、無重力を絵にするためのハンカチを持ち込み、準備万端です(?)。まずは普通に離陸して日本海沖までフライト。そこからいよいよパラボリックフライトが始まります。突然天井に引き寄せられるような感覚に陥り、ふわっと体が宙に浮かびます。すると後はどれだけもがいても無駄です。空中で手足をバタバタさせても制動が利かず、重力が再びやってくるまではそのまま浮かんでいるしかありません。髪の毛も思い思いの方向に浮かび、髪形も地上とは少し変わっていました。10秒後、機内にゆっくりと重力が戻り、それが今度は急激に強くなっていきます。重力計は1.8Gを示し、座っているだけで頭が重たくて首の骨が折れそうになり、手を肘掛から挙げようと思っても挙がりません。全力を振り絞れば何とか挙がるのですが、自分の手はこんなに重かったのかと思い知らされました。その重力地獄に耐えた後、再び無重力になり、自分の体や機内の物品が宙に浮かび、それを全部で5~6回ほど繰り返して帰ってきました。私は途中から乗り物酔いになってしまい、被験者が大丈夫か心配する余裕はなくなっていました。
以上が2001年(擬似)宇宙の旅の旅行記です。私にとっては貴重な体験であり、その後は遊園地で絶叫系マシンに乗っても物足りなくなってしまいました。某遊園地で一番過激なジェットコースターに乗るときも、妻には「まったり寛いでくる」と言っています。
なお、実際に宇宙に出かけるときはアメリカのスペースシャトルで3G、ロシアのソユーズで5Gほどの重力がかかるようです。私は1.8Gでもジェットコースター不感症になったくらいなので、3Gや5Gなど想像を絶する世界です。恐らく立った姿勢では心臓から脳に血液を送れず、意識消失してしまうことでしょう。しかし地球重力圏を離脱するためには時速4万キロ程度の速さが必要であり、現在の化学燃料ロケットでは何時間もエンジンをふかしてゆっくり加速することは困難です。そのため急激なGはやむを得ないのでしょう。また燃料の消費量も著しく、色々な準備が必要になるため、現状では一般人が宇宙旅行に行くためには何億円と言う旅費が必要です。我々庶民は、常温核融合エンジンなど次世代の技術が完成、普及するのを待つしかないように思いますが、恐らく私が生きている間に庶民が宇宙旅行に出かける時代は来ないだろうと思っています。2001年の体験が、私の人生で最も宇宙旅行に近い瞬間ということになるでしょう。
このパラボリックフライトですが、ダイヤモンドエアサービスのホームページを見ると、一人41万円で時々一般募集をしているようです。何億円の宇宙旅行は無理でも、一生に一度の無重力体験なら、何とか庶民の手に届く範囲にあるようです。もし参加されると言う方は、最寄りの薬局で市販の弾性ストッキングを買っていかれると良いでしょう。両足を締め付けることによって、高いGの環境でも血液を心臓から脳に送り込みやすくなります。
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